
こんにちは!
脱サラ系FXトレーダーの”はぶ”です。
フィボナッチ・リトレースメントは、相場の重要なサポート/レジスタンスを表す重要なインジケーターです。
黄金比を始めとするフィボナッチ比率が注目されるのは、相場の性質が自然の摂理に深く結びついているからです。
そこでフィボナッチの概要から使い方まで、実例と併せて分かりやすくご紹介します。
FXで勝ち続けるために必ず役立つ知識です。
是非読んでみてくださいね!
フィボナッチ概要
フィボナッチ・リトレースメントとは

フィボナッチ・リトレースメントとは、フィボナッチ比率を相場に応用したテクニカル分析法で、相場のサポート/レジスタンスの価格水準を推測するためのインジケーターです。
0%~100%を「リトレース(戻り)」、100%以上を「エクステンション(延長)」と呼びます。
代表的なフィボナッチ比率
フィボナッチ・リトレースメントでは、次のパラメータが使われています。
-
23.6%(フィボナッチ比率)
-
38.2%(フィボナッチ比率)
- 50.0%(半値)
- 61.8% (黄金比)
- 78.6% (√黄金比)
- 100%(同値)
- 127.2%(√黄金比)
- 138.2%(フィボナッチ比率)
-
161.8% (黄金比)
- 261.8%(黄金比²)
これらの設定値は主にフィボナッチ比率で成り立っており、このフィボナッチと相場の関係性を順を追ってご紹介します。
フィボナッチ比率とは

フィボナッチ数列とフィボナッチ比率
フィボナッチ数列とは13世紀の数学者「レオナルド・フィボナッチ」が公表したことに由来する「隣り合った2つの数字の和をつなげて作られる数列」のことを言います。
0を起点とし、0+1=1、1+1=2、1+2=3、2+3=5…といった具合です。
出来上がった数列は次のようになります。
0, 1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55, 89, 144, 233, 377, 610, 987, 1597,…
このフィボナッチ数列には次のような法則があります。
- 数列上のある数字を1つ後の数字で割ると、0.618に収束する
- 数列上のある数字を2つ後の数字で割ると、0.382に収束する
- 数列上のある数字を3つ後の数字で割ると、0.236に収束する
このような法則から導き出される数値をフィボナッチ比率と呼び、なかでも「0.618(1:1.618)」という比率のことを黄金比と言います。
黄金比とは

黄金比とは、古来より人が最も美しいと感じる比率として用いられてきた比率です。
パルテノン神殿やモナリザなど多くの歴史的建造物や芸術品をはじめ、近代では写真や名刺の構図、社名を表すロゴなどあらゆるデザインに取り入れられていることで知られています。
エリオット波動理論とフィボナッチ

自然界の中にはフィボナッチの法則が数多く存在します。
これは相場の値動きを示すチャートにも当てはめることができ、フィボナッチ比率が示す価格水準では自然と集団心理が働きやすいという側面があります。
相場の値動きとフィボナッチとの関係を統計的に研究し理論としたのが「エリオット波動理論」とされています。
エリオット波動理論に示される各波動の長さは、フィボナッチの法則で推測することができます。
「エリオット波動理論」については、下の記事で詳しくご紹介していますので、是非ご覧ください。
エリオット波動理論は、相場の波動を明確に示した理論です。特に最も推進する上昇第3波は、トレンドフォローを狙う場合に必ず押さえておきたい波動です。そこでエリオット波動理論の概要とトレード戦略について、実例を併せてご紹介します。
フィボナッチ比率を応用したその他のインジケーター
フィボナッチ比率を応用したインジケーターには、フィボナッチ・リトレースメントだけではなく、様々なものがありますのでいくつかご紹介します。
フィボナッチ・エクスパンション

フィボナッチ・エクスパンションは、フィボナッチ・リトレースメントと共に最も良く使われているインジケーターです。
エクスパンションには「拡張」という意味があり、推進した値幅のフィボナッチ比率を直近のリトレース(戻り)から表し、今後の推進値幅を推測するために使われます。
フィボナッチ・エクスパンションについては下の記事で詳しくご紹介していますので、是非ご覧ください。
フィボナッチ・エクスパンションを使いこなすことは、それだけで利益を最大化させるトレードを行うことが可能です。再現性のあるパフォーマンスに優れたトレード戦略は、全体的な収支の向上に繋がります。そこでフィボナッチ・エクスパンションの使い方を実例と併せて分かりやすくご紹介します。
フィボナッチ・タイムゾーン

フィボナッチ・タイムゾーンは、時間軸を基準にフィボナッチ比率を割り出し、トレンドの転換点がいつになるのかを予測するために使います。
フィボナッチ・ファン

フィボナッチ・ファンは、トレンドラインに対してフィボナッチ比率を割り出し、サポート/レジスタンスを推測します。
時間の経過とともにサポート/レジスタンスの価格水準が変化するため、押し戻りの少ない勢いのある相場に向いています。
フィボナッチの使い方
フィボナッチ・リトレースメントの使い方

フィボナッチ・リトレースメントは
- アップトレンド→安値から高値
- ダウントレンド→高値から安値
に向かって引いていきます。
例として下のチャートの安値Aから高値Bに向かって引いてみます。

すると、トレンドの推進波ABに対するリトレースのフィボナッチ比率が現れます。
これにより、その後の押し目の価格水準Cを判断していくことがフィボナッチ・リトレースメントの使い方です。
結果としてですが、このチャートでは黄金比「61.8%」が押し目となっています。
特に注目されるリトレースは次の価格水準となります。
- 23.6%
- 38.2%
- 61.8%
ハーモニックパターンとフィボナッチ比率

フィボナッチ・リトレースメントの100%以上をフィボナッチ・エクステンションと呼びます。
このエクステンションは、高勝率として知られている「ハーモニックパターン」でよく使われています。
ハーモニックパターンについては下の記事で詳しくご紹介していますので、是非ご覧ください。
ハーモニックパターンは、非常に高勝率として知られているチャートパターンです。一見複雑な形をしたパターンですが、波形のメカニズムを理解することで、非常にシンプルに覚えることが可能です。ハーモニックパターンを使いこなすことで、新しい利益のチャンスに繋がるはずです。そこで「ハーモニックパターン」の特徴と重要なパターン、トレード戦略について分かりやすくご紹介します。
フィボナッチ・リトレースメントを使ったトレード戦略とは

フィボナッチ・リトレースメントを使ったトレード例

こちらは、とある通貨ペア①週足チャートです。
週足のレジスタンスラインをブレイクした場面、四角で囲ったポイントでは、非常に強い売りが入ったことが分かります。

こちらは12時間足チャートです。
非常に強い売りの根拠として、2度の騙しが入り週足のサポートラインをブレイクしているということが挙げられます。
- ①ヘッドアンドショルダーズの騙し
- ②レンジブレイクの騙し
このような複数の騙しが入り乱れたパターンは、ブレイク方向のトレンドへ非常に強い継続力を示します。

こちらはレンジブレイク後の15分足チャートです。
レンジブレイク後は、フィボナッチ・リトレースメントの38.2%が戻り目となっています。
こうした強いトレンドの中では、戻りの基準を示すインジケーターが非常に頼りになります。
ブレイクのあとに付けた二番天井でもあることも重なっているため、勝率の高い理想的なスキャルピングポイントと言えます。
まとめ
今回ご紹介した「フィボナッチ・リトレースメント」の使い方は、FXで勝つために絶対に押さえておきたい重要な相場のテクニカル分析法です。
FXで勝ち続けるために、覚えておきましょう!
最後に簡単にまとめてみましたので、参考にしてみてください。
- フィボナッチとは、フィボナッチ比率からサポート/レジスタンスを推測するインジケーター。
- フィボナッチ・リトレースメントはトレンドの起点となる安値(高値)から高値(安値)にかけて引く。
- フィボナッチ・リトレースメントで重要視される比率は23.6%、38.2%、50.0%、61.8%、78.6%
- 特に意識される比率は23.6%、38.2%、61.8%
次の記事では「フィボナッチ・エクスパンション」についてご紹介していますので、下のリンクから是非ご覧ください。
フィボナッチ・エクスパンションを使いこなすことは、それだけで利益を最大化させるトレードを行うことが可能です。再現性のあるパフォーマンスに優れたトレード戦略は、全体的な収支の向上に繋がります。そこでフィボナッチ・エクスパンションの使い方を実例と併せて分かりやすくご紹介します。
それではまたお会いしましょう!
“フィボナッチ・リトレースメントの使い方と黄金比を使ったFXのトレード戦略とは” への3件のフィードバック